2015年の11月からミュンヘンで暮らし始めました。異国での生活で体験したこと、感じたことを紹介したいと思います。
by がま
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2016年 04月 03日
リハビリ施設には行かないことにして…さて、いつ退院出来るのかな〜と退院を心待ちにしていました。 ナースはみんな親切、個室は毎日お掃除してくれるし、感謝感謝だったのですが…。食事が辛くて…「早く帰って自分の好きな時に好きな物を食べたい」という願望が切実でした。 昼食をしっかり食べて夕食は軽く済ませる、というのが、ドイツの伝統的な食事のスタイル。病院の食事も昼は豪華で、夕食はパンとハムなどという簡単なものでした。朝食もパンにハムやチーズなので、朝食と夕食は似たような内容になります。それは良いのですが、問題はその豪華な昼食…本っ当に普通の(つまり、病人食とは思えない)食事なのです。 もちろん手術直後は離乳食(本当に赤ちゃんの離乳食用の瓶詰めでした)から始まり、毎日Suppe(スープ)でした。それも、全部は飲めなかったんですよね。けっこう濃厚なポタージュだったりして…「日本だったらお粥だよな〜」と思っても日本ではないので仕方ありません。 不味いわけではないのです。手術前に食べた時は「けっこう病院の食事も美味しいじゃん」と思ったので。それに日本にいた時だって毎食和食を食べていた訳ではないし、ドイツで入院するのだから…とそれなりに腹をくくっていたつもりでした。しかし体が弱ると、お粥や出汁の効いたものをこれほど食べたくなるとは…自分が日本人だということを思い知りました。 そしてSuppeでなくなった途端に「普通食」それでも「日本食恋しい」と思っているだけで済んでいればまだ良かったのです。 普通食になって次の日くらいの朝、ドクター軍団がやってきて口々に「もっと食べなさい!!」と言います。どうやら、体重測定の結果を見て「なんだこれは!!もっと体重を増やさないといけない!!」ということになったらしい。 その日は体調も良く、それなりに食欲もあったので、お昼は頑張ってけっこう食べました。ちなみにその日の昼食メニューは油っこいフライドポテトと、ものすごく大きいチキンソテー(揚げたのか?というくらい油っこい)すると…午後中腹痛に襲われ、夕方には嘔吐…夜は点滴を受けながら過ごすという悪夢のような事態になってしまいました。その日の担当のナースは優しくて「そんなに頑張って食べなくてもいいのよ」言ってくれましたが。 しかし、ドクター軍団は容赦がない(T_T)その後も連日「もっと食べなさい!!」と言われました。確かに、毎朝の体重測定で、自分でもビックリするくらい体重が減るのです。体重って、減ってほしい時には減らないのに、減ってほしくない時に減るのですね…筋力も体力も落ちているうえに食べてないから仕方ないのですが。 チキンソテー嘔吐事件以来、無理して食べると体が拒否反応を示すのだと思い知り、体に正直になろうと思うと、とてもリッチすぎる昼食を完食は出来ず。でもそこで食べないと夜は簡素な食事だし…夫がおにぎりを作って来てくれたり、教会の人が差し入れしてくれたりしたのが救いでした。 体重が増えなくてもいいからせめて減らないでくれればいいのに〜と思うけれど減っていく。ドクターには「ここの食事の何が問題なの?」と聞かれ「油っこいし味が濃すぎて」と訴えると「何か旦那さんに作って来てもらいなさい」というので「はい!ライスボール作ってきてもらって食べてます!!」とアピールするも、体重が増えないので許してもらえません。 「お家に帰りたいんでしょう?体重このままだと帰れないよ」みたいなことまで言われ…「お家に帰ればもっと食べれて体重も増えるはずなのに〜」と思うも、英語力不足で反論できず。ドクターも意地悪な訳ではなく、患者に元気になってもらいたいと一生懸命だったのだと思います。でも大きな手術を終えたばかりの人が油っこい食事をバンバン食べてどんどん体重も増えるという前提にそもそも無理があるような…やはり日本人とドイツ人は体の造りが違う。 それでも、手術後2週間弱で退院できるという事になりました。体重があまりに減りつづけて「やっぱり家に帰すわけにはいかない」という事になったらどうしよう、と心配で…退院二日前の体重測定には、パーカーを羽織り(それまでパジャマだけだった)、その次の日にはそのパーカーのポケットにスマホとか、重さの稼げそうな物を入れて…とセコい工作をして…無事に退院にこぎつけたのでした。 退院する朝にもドクターは私に「食べるんだよ〜」と言い、夫にも「彼女は体重が減り続けてるからね、食べさせるんだよ〜」と念押ししていました。 退院して、炊きたてのごはんやうどんを食べた時の嬉しさ!!それからどんどん食欲は回復して体重も戻りつつありますのでご安心ください(^^) 病院食は3種類くらいのメニューから選べますRiceとTofuというメニューがあったのですが、すごく香辛料の効いたRiceと、辛く味付けして真っ赤になったTofuが出てきて唖然としました…
by hitomipitschi
| 2016-04-03 05:42
| ドイツの医療
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